書かれている根っこの部分は勝間氏が書いていることと共通する部分がある。それは習慣化すること。どんなに良いやり方を誰かから教授されても、または自分で見つけ出しても、習慣化して続けなければ意味が無い。
本書では少ない手間で多くの結果を生み出す(そのため「レバレッジ」と呼んでいる)方法を解説し、それをルーティンワーク化することを勧めている。"Doing More With Less"という言葉で効率化を進めることを説明している。どっかで聞いた言葉だ (^^;;;;
時間術の基本を著者は次の3つに分類する。
- 俯瞰逆算スケジュール(大局から見て、さらに逆算でスケジューリングすること。事業計画やプロジェクト計画で行っていることを個人にも適用すれば良い)
- 時間割(「インプット」、「アウトプット」、「生活」、「プライベート」に分類し、この順番でスケジュールを埋めていく。家計簿と同じように、「時間家計簿」をまず書き、どの分類にどれだけ時間をかけているかを最初に、そして定期的に見直すと良い)
- タスクリスト(「成果をあげるために今必要なリスト」であり、やらなければいけないことのリストではない-これはToDoリスト)
実は同じようなことを私はしている。ボーっとしていると、どんどんスケジュールを入れられてしまい、自分の席にほとんどいないというようなことが起きてしまうので、あらかじめ自分用にスケジュールを確保しているのだ。もっとも、それらの多くは「インプット」や「プライベート」用よりも「アウトプット」用のものである。打ち合わせが多すぎて、自分でスケジュールを確保しておかないと、メールをチェックする時間も、ミーティングの結果でアクションアイテムとなったものもこなす時間がなくなってしまうからだ。
ちょっと脱線するが、そういう予定に「1人になりたい」とか「そっとしておいて」という名前をつけて、小さいミーティングルームを確保して、1人で篭って仕事していたことがあるのだが、会社の人間にはスケジュール帳(Google Calendarだ)をオープンにしているので、この奇天烈なタイトルの予定がばれていて、ひそかに笑いものになっていたらしい。
本書に書かれている内容はどれも非常に常識的な話なので、すぐにでも実践したいと考える人も多いだろうが、私もその1人だ。安請け合いして仕事を引き受けすぎてしまって、結果どれも大きな成果が出ないというのが典型的な時間管理の下手な人間の例だと思うのだが、今の私にかなり当てはまる。
ただ、本書では、人間として羽目をはずすことまで、無駄と位置づけているように思う。呑みすぎや寝すぎなど、人間としての特権だと思うので、悪いがここだけは譲れない。ボーっとすることだって大事だろう。「脳が若返る30の方法」や「40歳から頭がよくなるちょっとした方法―医者が実践している」にもそのような解説があった。さらにもっと言えば、血の通った人間なんだから、人間としての欠点を愛せるのも大事だろう。
と自己弁護しておく (^^;;;
レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書 ほ 2-1)
本田 直之
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