2007年8月11日土曜日

夕凪の街 桜の国

「夕凪の街 桜の国」を見に行った。こうの史代の原作を2~3年前に読んだときにも、感銘を受けたのだが、映画もとても良かった。

映画のレビューサイトなどでも高い評判だ。ただ、中には、映画としての出来が悪いと指摘している人もいる。確かに、パンフレット(買ってしまった)を見ると、低予算かつ短期間で製作されたようだ。まるでテレビの2時間ドラマのようだと言う人もいる。

だが、見る人を最後までひきつけるストーリー展開。さらには、麻生久美子と田中麗奈の2人の女優の高い演技力。終わってみると、ほとんどのシーンで涙を流している自分がいた。

麻生久美子という女優の演技は初めて見たのだが、私の好きな薄幸タイプの女優だ。パンフレットの中で、監督である佐々部清も話しているのだが、本当に「凛」とした演技をする。同じく薄幸女優である木村多江がご懐妊でしばらく見ることができない今、この人の演技に期待したい。

ストーリーや人物構成は原作と少し(ほんの少しだけ)異なっているが、映画としてはこちらのほうがあっているだろう。

帰宅してから、再度、原作を読み直した。

夕凪の街桜の国
こうの 史代
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