2007年8月26日日曜日

臭いものに蓋

某教育関係者(中学校教師)と話していて、激しく疑問を持った。

いわく、中学・高校の間はお金の貸し借りでトラブルが起きることが多い。親御さんには友人間でお金の貸し借りをしないように指導してもらっている。

いわく、携帯電話のメールでのトラブルも多い。同じく、生徒には携帯のメールアドレスの交換をしないように指導している。

完全に臭いものに蓋。

この通りに生徒がお金の貸し借りをせずに、携帯のメールも使わなければ、問題が起きないだろう。

では、彼らはいつ友人間でお金の貸し借りの際や携帯のメールを使う上での基本ルールを学ぶのだろう。単に、自分の学校に在籍している間にトラブルが無いようにという方針以外の何物にも見えない。大学生になって、いきなり大金の貸し借りに巻き込まれるよりは、中学くらいから小銭の貸し借りを覚えて、徐々に金額を増やしていくのが妥当と思うのは、私が放任主義の学校で過ごしたからだろうか。携帯メールだって同じだ。メールのリテラシがまったく無く、大学や社会に放り出されるほうが、その後トラブルにあう可能性が高いんじゃないか。

いろいろと問題が起きるだろうが、全面禁止するのではなく、利点・欠点を伝え、面倒かもしれないが、トラブルに1つ1つ対応してというような、フレキシブルかつ活きた指導が必要のように思う。自分の学校を卒業した後に、どのようにリテラシを見につけるのか、そのためには在学中にはどこまで何を学んで欲しいかを考えよう。

もっと本音を言えば、中学生の私だったら、金銭の貸し借りとか携帯のメールとか、教師にぐちゃぐちゃ言われるのは大きなお世話と思うだろう。

社会的責任のある(と言われる)立場についた私がこんな乱暴なことを言ってはいけないのかもしれないが、アンチテーゼとしてちょっと言ってみたい。