一言で言うのが難しいのだが、70年代のフォークの乗りで、最新のサウンド効果を理解した上でのアコースティックギターテクニックを駆使した極めて芸術性の高い大道芸というところだ。
なんか否定的に聞こえるかもしれないが、これは私の表現力が無いためだ。最近の経済状況を忘れるくらい :-)、楽しめたコンサートだった。
押尾コータローは私が以前にもこのブログで「押尾コータローがパフォーマーに見えるとき」と書いているとおり、そのテクニックには脱帽していた。その彼がどのように聴衆に対峙するかは楽しみだったが、結果は肩の力の抜けた、70年代のフォークのコンサートのような会場との調和を重んじるものだった。ちょっと以外だったが、考えてみると、彼のルーツがフォークにあることを考えると違和感は無い。
私は結構いろいろなコンサートに行っているが、こんなにMCの多いコンサートは久しぶりだ。そのMCも昔「ニューミュージック」という言葉があったときのミュージシャンのMCのような笑いをとるようなもの。ただ、彼は極めて自然体で、観客との対話を楽しんでいた。
今日、演奏された曲は以下のとおり。
- Purple Highway(COLOR of LIFEより)
- Black Monster(COLOR of LIFEより)
- Blue Sky(STARTING POINTより)
- Breeze(STARTING POINTより)
- DREAMING(Nature Spiritより)
- 風の詩(Dramatic (CCCD)より)
- 黄昏(STARTING POINTより)
- 君がくれた時間(You&Meより)
- 戦場のメリークリスマス(STARTING POINTより)
- 翼~You are the HERO~(Be HAPPYより)
- Big Blue Ocean(COLOR of LIFEより)
- Dancin'コオロギ(インディーズの際のCDのみ?)
- Rushin'(Nature Spiritより)
- Hard Rain(STARTING POINTより)
- With You(You&Meより)
8割がたの曲で、曲ごとにギターを交換する。チューニングが狂うためだとは思うが、曲によってチューニングが違うのも理由ではないかと思う。彼の曲をコピーしたことがないのでわからないが、少なからぬ曲がオープンチューニングなのではないかと思う。オープンチューニングでなかったとしても6弦や5弦をベースラインを弾きやすいようにチューニングを変えていることは多いはずだ。
あと、彼の場合は、客席に聴こえる音を元にして奏法を生み出しているのではないかと、今日、生で聴いて改めて思った。ピックアップマイクをどのように取り付けているかまでは遠くの席だったので見えなかったが、おそらくピックアップマイクを通して観客席に聴こえる音を完全に研究し、そこに届くように、そこでの音が最高のものになるように、奏法を変え、曲自身を変えていると思う。
やはり彼は稀代のエンターテイナーだ。
今回は2階席だったが、次回は是非近くで見たい。いまだに、彼のタッピングの仕方が良くわからない。解明しなくては。
あと、自らが音楽を手がけた「三本木農業高校、馬術部 ~さんのうばじゅつぶ」について語るのは良いが、ほとんどネタばれになるくらいまで話さないで欲しかった :-)。時間の関係で見れないから私は良いが。
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