東京タワー プレミアム・エディション
それぞれ別の人妻と不倫関係にある大学生2人の話。主人公の男2人の目線で書かれた恋愛小説なのだが、これって女性は読むときに、どちらの目線で読むのだろうか。私はもちろん男性なので、大学時代に戻ったつもりで読んだのだが。
Amazonのカスタマーレビューでは評価は割れている。酷評している人も多く見受けられるが、その中には「あまりにもスノッブ」だとか「庶民には現実離れしすぎている」とか書かれているものもあった。「15年前ならともかく」という評もあったが、そうなのかもしれない。江國氏は私とほぼ同世代だが、私の世代ならば、こういった話が現実味を持った話として受け入れられるのだろう。はっきり言うが、現実離れした話では決して無い。
ちなみに、この本、臭い台詞のオンパレードだ。たとえば、
- 恋はするものじゃなく堕ちるものだ
- 一緒に暮らすことと一緒に生きることは、必ずしも同じじゃない
でも、こういう臭い台詞に結構どきどきしながら、私は最後まで一気に感情移入しまくりで読んでしまったわけだ。
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