2007年12月11日火曜日

色彩のファンタジー シャガール展 写真家イジスの撮ったシャガール

今年はシャガール生誕120周年。



シャガールといえば、あの独特の色使いと作品に良く出てくる動物が(少なくとも私の中では)有名だが、今日(12/11)まで上野の森美術館で開催されている「生誕120年記念 色彩のファンタジー シャガール展 写真家イジスの撮ったシャガール」では、彼のいくつかの作品と彼を追い続けた写真家イジスが撮った彼の写真を見ることができる。

写真は白黒からカラーまである。カラー写真を見ると、ついこの間まで彼が生きていた(少なくとも私から見れば)ことを思い起こさせる。写真の中では晩年のシャガールしか見ることができないが、体は老いていても、精神は研ぎ澄まされたままのように写真からは見える。実際はどうだったのだろう。

パリのオペラ座の天井絵を描くところ写真では、最後の最後まで調整を続ける彼の姿を見ることができる。天才であると同時に、職人としての厳しい側面も感じ取れる。

絵のほうでは、聖書をモチーフにした作品がなかなか新鮮だった。これは有名な作品集だった模様だが、私は初めて見た。いつものシャガールの色使いながらも、聖書の場面場面を再現しているだけあって、人物の描写などは普段のシャガールの童話を彷彿させるものとはやや異なり、聖書の登場人物を再現するかのようにリアルに描かれている。

今年の最後になかなか良いものを見れた。

色彩のファンタジー シャガール展