2008年4月22日火曜日

書を捨てよ町へ出よう 【映画】

書を捨てよ町へ出よう 【低価格再発売】
書を捨てよ町へ出よう 【低価格再発売】

どこぞの新聞社ではないけれど、コトバの力は偉大だ。アジテータの口から出る魔法の言葉ひとつで人生が変わってしまうことがある。この作品はそれを強く感じさせる。能弁である必要はない、不器用に自らの肉声で言葉をつむぎ合わせるだけで人に訴えることができる。口を持った人間に与えられた特権だろう。

書を捨てよ、町へ出よう」を読んだときに、映画も製作されていたことを知る。ウェブで検索してみると、かなり変わった(革新的という言葉を使おうとして、なんか仕事でのプレゼンテーションみたいなので止めた)作品のようだ。

気になったので、Amazonで検索してみたところ、在庫が無いとのこと。仕方が無いので、マーケットプレースで購入。実は一回探したときには、人気が高い希少価値商品になっていたのか、かなりの高値でしか購入できずにあきらめた。二回目に探したときに、まぁこの値段ならと思えるところまで下がっていたので購入。それでも、中古としては高かった。見終わって、同僚に譲ってあげた後、Amazonからメールで、低価格で再販売が決まったという。明日発売。まぁ、こんなもんだ。

はじめから最後まで貫くのは東北弁での主人公のコトバ。東北弁をじっくり聞くことは最近は無くなったのだが、暖かいが、どこか強い意志を感じる。

ストーリーはあって無いようなもの。ただ、寺山氏が訴えようとしている何かを感じることはできる。人によってそれが何かは異なる。熱いと感じるのか、痛いと感じるのか。今の時代背景を考えると、寺山氏のメッセージを痛く感じる人が多くてもおかしくないかもしれない。

この作品だけでなく、ほかの寺山氏も低価格で再販売されているようだ。寺山が再度必要とされているのか。なにかワクワクする。