この春からジムに通うようになったし、以前から出張中も時間を見つけては、ホテルや会社のフィットネスセンターを利用している(会社のフィットネスセンターを利用するようになったのは最近だが)。
運動として、無酸素運動と有酸素運動の両方をバランス良く組み合わせているつもりだが、どうしても夜にジムに通うことが出来ないことも多い。残業や友人と食事などが続いたときは週に1回も行けないときがある。そんなときでも、有酸素運動の方は、ちょっと早く起きれれば、出社前に軽く走ることは出来る。この「ちょっと早く起きる」のが大変なのだが、そこは気力で出来たとして、あとは正しく走ることも心がけなければいけない。そんなときに役立つ本がこれ。
3時間台で完走するマラソン まずはウォーキングから (光文社新書)
金 哲彦
関連商品
金哲彦のランニング・メソッド
「体幹」ランニング (MouRa)
知識ゼロからのジョギング&マラソン入門
金哲彦のマラソン練習法がわかる本
金哲彦のランニングダイアリー
by G-Tools
著者の金氏はほかの著作もかなり評価が高いのだが、この本は新書の形式をとっているため、通勤中などどこでも読めるのが良い。極端な話、ジムでエアロバイクをこぎながらでも読める。また、走ることに関して、すべてのレベルを対象にし、すべての要素をカバーしているのが良い。この包括性については、目次を見ることでわかるだろう。
目次この本はタイトルにもなっているように、3時間台でマラソンを走る、つまり、サブフォー(フルマラソンで4時間を切る時間で完走することをこう言う)を目標にしている。筆者いわく、サブフォーは必ずしも難しいことではない。つまり、この本はすでに書いたように、初心者からベテランまでを対象としている。本書を読むと、確かに、サブフォーさえ無理でないように思えてしまう。
まえがき
フルマラソンとはなにか
三時間台で走るということ
第一章 プロダクツ
まずはシューズとウェア選びから
第二章 フォーム
無駄のない、効率のよいフォーム
体幹を使う
悪いフォーム
ウォーキングでフォームを固める
第三章 レース・マネジメント
レース当日のすごし方
有酸素運動と無酸素運動
ペース配分の重要性
肝心なのは最初の一〇パーセントの入り方
乳酸をためない
わずかなダッシュが脚にくる
喉が渇く前に給水
空腹を感じたら
第四章 レース中の痛み―レース・マネジメント2
わき腹が痛くなったら
腰が痛くなったら
ヒザが痛くなったら
足首周辺が痛くなったら
マメがつぶれたら
第五章 トレーニング
生活習慣のなかで基礎体力をつくる
まずはウォーキングから
ジョギング
LSD
ウインドスプリント
ペース走
クロスカントリー
距離走
ファルトレック
インターバルトレーニング
トレーニング計画のつくり方
第六章 ボディケア
トレーニングのしすぎは禁物
いわゆる「調整」とは?
「完全休養」と「積極的休養」
慢性的な痛み
ケアの仕方1――アイシング
ケアの仕方2――ストレッチ
ケアの仕方3――マッサージ
第七章 ダイエット
体重は軽いほうが速く走れる
ダイエットのためには、最低三〇分程度の練習が必要
脂肪を燃やすコツ
こんなトレーニングでは逆効果
第八章 栄養
身体は食べたもので形成される
食事で治癒する身体
カーボローディングの考え方
あとがき
書かれていることの基本的な部分は、ウェブや雑誌などでも見つけることのできる内容であるが、ここまで網羅的にカバーされているのが新書で手に入るのは助かる。
さて、情報はもう十分。あとは実践あるのみなのだが、ここからが難しい。人間は身体は1つ。運動もしたいし、友人と食事も楽しみたい。仕事も面白いし、読書もしたい。英会話の勉強もしたいし、旅行もしたい。コンサートにも行きたいし、楽器の練習もしたいし、映画や絵画も観たい。んー。どうしたものだか。
関連投稿