小品というには少しボリュームがあるのかもしれないが、短い中に、主人公の恋の話は当然としても、姉の恋愛、さらには両親や祖父母の恋愛までもがストーリーとして挿入される。日米文化や老いの問題に触れるところまでありながらも、消化不良な感じはない。
誰にも経験あるであろう小中学校時代の恋愛を思い出させる作品。個人的には、「こうばしい日々」のジル(主人公の彼女)と「綿菓子」のみほ(主人公の女友達)の「上から目線」な感じが、あの年頃の女の子にはありがちで好きだ。
こうばしい日々 (新潮文庫)
江國 香織
新潮社 1995-05
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