2012年12月3日月曜日

EPSON Wristable GPS

マラソン大会に出る時は、Android端末でRunkeeperを起動し、距離と時間、そしてペースを計っている。Runkeeperではオーディオキューという機能で定期的にそれらを読み上げてくれるため、大変重宝している。ペースに関しては累計とその時点でのデータの両方を読み上げさせることもできる。

私はRunkeeperとともに、ランナー用の時計を使うようにしている。もともとは練習時に心拍数を計る目的で購入したのだが、本番の際には心拍数はあまり気にしても仕方ないし、ユニットを取り付けることにより胸を圧迫するのも嫌なので、大会では心拍数は計っていない。

私が使っているのはPolarのRS300Xという時計だ。Polarはランナーやアスリート用では有名なブランドらしい。ただ、この時計はGPSは別ユニットが必要で、それを腕に装着する必要がある。最近、それがなんとも煩わしくなってきてしまった。



POLAR(ポラール) ハートレートモニター RS300X オレンジ


GPS付きで距離と時間とペースだけを表示してくれるくらいの単機能で良いので、何か良いのは無いだろうかと考えていたところ、EPSONからWristable GPSが発売された(8月には発売されていたらしい。そういえば広告見ていたかも)。

EPSONが富士山マラソンのスポンサーになっていたこともあって、チラシなども見る機会があった。デザインもワタシ好みだ。

マルチスポーツモデル、アスリートモデル、FUNランナーモデルの3種類があるが、一番単純なFUNランナーモデルで、私は十分そう。機能比較はこちら。心拍数計測とストライドセンサーが無いのだが、どちらも特に必要ない(私の場合は、心拍数計測はRS300Xで行えば良いし)。




価格はショップによって違うが、2万円ちょっと。サンタさんにでもお願いしようか。



大笑い! 精神医学

書店に平積みされていた「大笑い! 精神医学」という本を買った。4コマ漫画とエッセイ風の軽い文章で構成されているため、30分もあれば読み終えられる。コスパが良いというのか悪いというのか。

表紙に書かれている「精神医学を100%否定する理由」と「医学を疑う時代がとうとう始まった」というキャッチからもわかるように、現代の精神医学を否定する内容が書かれたものだ。

知らなかったのだが、この筆者は「精神科は今日も、やりたい放題」という著作もあり、こちらはベストセラーになったようだ。こちらもいわゆる告発本だ。

この前作の書評などを見ると、賛否両論のようだ。Amazonのカスタマーレビューでも評価は真っ二つだ。新作である本書については、まだ発売間もないこともあり有意な数のレビューはまだ集まっていない。今のところはどちらかというと好意的に受け止めている人が多い模様だ。

筆者自身もこの2冊はシリーズだと書かれていることから、前書も同じような形での告発をしているものと考えて良いだろう(機会があったら読んでみるかもしれない)。

いろいろなエピソードを紹介する形で書かれているが、内容は首尾一貫して、精神医学への批判だ。精神医学をビジネスとして成り立たせるために、製薬会社を筆頭に、精神科医、病院、福祉施設が全員グルになって患者と患者家族を騙していると指摘する。向精神薬やSSRIに代表される抗うつ薬は麻薬と同じ成分で、副作用に苦しみ、依存から抜けられなくなると警告する。発達障害や人格障害などは本来病気でもなんでもなく、カモとなる患者と患者家族を増やすために作られた病気だと言う。

内容も表現もショッキングだ。しかも、書かれていることの多くは事実だ。たとえば、もっとも根本的なところで言うと、精神疾患の多くはその原因が解明されているわけではなく、治療法も確立されていない。このような状態だから、悪徳医師も存在するし、ビジネスの論理が優先させられる(本書ではもっと厳しい「詐欺」や「犯罪」という表現で語られている)。本書では精神医学の生い立ちを紹介することで、その怪しさを明るみに出す。

また、現在の精神薬のほとんどが拠り所とする「モノアミン仮説」も否定されていると筆者は言う。否定されているというのは言い過ぎではないかと思うが、あくまでも仮説に過ぎず、まだ証明されていないし、この説とは矛盾する事象も指摘されている。

つまり、精神医学は指摘されるだけの怪しさを備えているし、実際に被害に合われている方も多くいる。

筆者は精神科医などにかからず、薬にも頼らずに精神疾患を克服することが可能と言う。少しくらいの落ち込みは体を動かすなどの自らの努力で対応可能だと言う。発達障害などの比較的新しい精神疾患はそもそも病気ではないと言う。

前に読んだ 「うつ」を克服する最善の方法  の書評でも書いたのだが、現代の薬による治療を否定することは簡単だ。だが、実際に苦しんでいる人がいて、薬で救われた人がいるのも事実だ。また、本書の中で、そもそも病気ではないのではないかとされている病気にかかった人と接したこともあるが、やはりどう考えても治療が必要ではないかと思われた。

副作用について警鐘を鳴らし、行き過ぎた薬中心の治療を見直すことは良いことだと思うし、精神医学を取り巻く産業の危うさを指摘することも重要だと思う。しかし、苦しむ人たちにとって、その救いになりうる治療を完全に否定してしまうのは正しいのだろうか。

本書では、労働安全衛生法改正(労働者へのメンタルヘルスチェックの義務化)についても否定する。
多くの人は労働メンタルヘルスに対して、しっかり取り組んで何が悪いのかと考えるでしょう。確かにそのメンタルヘルスが労働者側の奴隷扱いを省みるものなら一定の価値はあります。しかしそうは問屋がおろしません。産業医も産業カウンセラーも所詮は「企業の犬」でしかないのが現状です。産業医の大半は精神科医ですし、精神科医でなくても結局精神科医に紹介することになります。その結果、覚醒剤まがいの薬で無理やりハイにしながら、体を壊しながら仕事をするということになります。
ちょっといくらなんでも、これは書きすぎだし、事実誤認も甚だしいと思う。企業内で、うつ病により通常勤務ができなくなる人が増えていることを省みて、うつ病になってしまう前にストレス度を計り、うつ病予備軍の人に対してケア(それも精神科医で薬を処方してもらうなどではなく、ストレスを軽減するための働き方などを提言する)をしようと考えている企業がほとんどだ。

なかなか声を上げられない一種の暗部を明るみに出した勇気ある告白本だとは思うし、薬漬けになっていたり、今まさにされそうになっている人に注意を喚起することにもつながると思うが、不必要なまでにセンセーショナルな書き方で薬による治療を全否定することが正しいことなのかは疑問に思う。

大笑い! 精神医学

2012年11月27日火曜日

富士山マラソン

日曜日に富士山マラソンを走ってきた。

過去2回、前身となる河口湖マラソンを堪能していたので、大変楽しみにしていたのだが、
なんとも後味の悪いマラソン大会になってしまった。


すでに多く報道されているように、渋滞により、5千人ものランナーが出走できなかったのだが、なんと私がその5千人の1人になってしまったのだ。

昨年までの河口湖マラソンが今年から富士山マラソンとなり、それにともなって参加者が1万人増えていた。世界遺産を目指す富士山を名前に持つ名誉あるマラソン大会になるはずだったのだが、残念ながら運営がそれに追いついていなかったと言わざるを得まい。

スタート時間に間に合うようにするのは、参加者側の責任であることは認める。しかし、それにしても今回の事態は参加者側にだけに責任を押し付けることは出来ないだろう。

何が起きたかは、第1回富士山マラソン、交通トラブルで最大で約5000人が出走できず - NAVER まとめ を見ると良くわかるが、私なりに整理すると以下のようになる。

  • 参加者は昨年よりも1万人増えて、2万3千人
  • そのうちの5千人ほどがスタートできなかった
  • スタートできなかった人の中には、公式にはスタート記録は録られていないが、走ることができた人もいる。しかし、遅れてスタート地点には辿り着きながらも、スタートを許可されなかった人も多くいる
  • 主催者は当初返金は認めないと言っており、来年の優先参加権利を提供するとしていたが、午後になり返金を認める方針を打ち出す。所定スタート打ち切り時間(1周の部午前8時24分、フルマラソンの部午前8時50分)に、スタートラインを通過出来なかった参加者に対して返金
  • スタート時間は、河口湖一周は8:00、河口湖と西湖を周るフルマラソンは8:15であり、東京方面からスタート時間に間に合う電車は無い
  • 前泊しようにも、2万3千人を収容できるほどの宿泊施設群は無い
  • 駐車場は4,500台しかない
  • 高速の河口湖出口を出たすぐにある富士急ハイランドの駐車場が埋まってから、ほかの駐車場に誘導するようになっていた。ちなみに、昨年までは、大小様々の駐車場があり、特にどこから優先して誘導するようなことはなかった。そのため、参加者は各々、高速から降りた後に、自分の判断で駐車場へ向かった
  • 主催者からは10月になって以下のようなメールが参加者に送られている(「第1回富士山マラソン」 参加のご案内 の一部なので見落としている参加者も多いと予想される)。
大会当日は、周辺道路の交通渋滞が予想されます。大会指定駐車場に関しましては、4,500台ご用意しておりますが、数が足りなくなる可能性がございます。
お車で参加予定の方は出来るだけ相乗りしていただくか、公共交通機関への変更にご協力をお願いいたします。また、本大会では、新宿発の直行マラソンバスもご用意いたしました。ぜひご活用いただけますようお願いいたします。
  • ここで書いてある主催者が薦める「新宿発の直行マラソンバス」も遅れて、それで参加した人の中にもスタートできなかった人が多数発生

私は昨年と一昨年の2回、河口湖マラソンに参加していて、だいたいどのくらいから混み始めるかは理解していたので、昨年とほぼ同じ時間に自宅を出発した。国立府中ICから中央道に入ったのが、午前3時半くらいだ。途中、談合坂で休憩をとり、河口湖に向かったのだが、河口湖ICの2kmほど手前から渋滞になってしまった。時間で言うと、5時過ぎくらいだったと思う。

その時点では追い越し車線はまだ動いており、1つ先まで行ってから下で駐車場に向かおうかと悩んだのだが、さすがにあと2kmしかないので、いくらなんでも間に合わないことは無いだろうとそのまま渋滞の列に着いた。これが間違いだった。

良く映画で事故などで高速で立ち往生する場面などがあるが、まさにそのような状況にすぐなった。2車線ともまったく動かない。それでも最初は10分で100mほどは動いたのだが、6時半も過ぎたころからは本当にまったく動かない。



待ちきれずに、路肩を走って向かう参加者も出始めた。路肩を違反走行する車両も久しぶりに見た。トイレを探し彷徨う人などもいて、危険なこと極まりない。

結局、河口湖出口から2kmのところに5時過ぎには到着していながら、それから3時間も高速の上に留まることとなった。

9時過ぎにやっと高速を降りることができ、高速出口にいた警察のアナウンスにしたがって、北麓駐車場に向かった。途中、ボランティアスタッフと思われる人の誘導にしたがって、駐車場を見つけて中に入ったが、今度は駐車できるスペースが無い。中には1人もスタッフがいない。少なくとも、私が見た範囲では誰も見つけられなかった。駐車スペースが無いのならば、この駐車場を案内すべきではないだろうと憤りながらも、まだ遅れて走れるかもしれないとの希望を少しは持ちながら、急いで停められる場所を探し、どうにかして停めて、会場に向かう。シャトルバスがまだ動いているのだから、走れるのかもしれないと期待をしながら。

スタート地点から少し離れた河口湖駅が参加賞の交換場所だ。同じシャトルバスに乗った人は参加賞を交換するつもりなのか、スタッフに状況を確認するつもりなのか、その交換場所の方に向かっていたが、私は参加賞などは後でも交換できるし、ここで下手にスタッフに聞くと、もう走れないと言われるだけだと思い、直接スタート場所に向かった。

スタート地点に行くと、河口湖一周を終わったランナーが続々とゴールに入ってきている。これはもう無理なのかもしれないと思ったが、まずは手荷物を預けなければと、預け場所を探す。だが、見つからない。仕方ないので、適当にゴール地点の辺りに置いて、スタート地点に向かってみる。後に知ったのだが、なんと手荷物を預かってくれるトレーラー車はスケジュール通りに7:30には荷物の預かりを停止してしまったそうだ。どれだけ融通の効かない官僚システムなんだ。

スタート地点に向かう途中で、若い女性のグループが「ここまで来て走れないなんて、ざんね~ん」とか話しているのを見て、やはり無理なのかと暗くなってきたが、とにかく話してみようとスタート地点に向かってみると、案の定、なにやらスタッフともめている人多数。スタッフが「いや、だから、我々は8:50には取り外すように言われたので、撤去したのです」とか言っている。おそらく、スタート地点のランナーズチップ計測用のマットを撤去してしまったことの釈明をしているのだろう。

しばらくすると、何名かが走りだした。私も慌ててスタッフの1人に聞いてみると、「もうスタート時の計測はできないですが、走るのは自由です。ですが、第一関門の20km地点を11:20までに通過しないとその時点で失格です」という。その言い方は無いだろうと思ったが、すでに9:30を回っている。もめている余裕は無いので、自分も急ぎ走りだした。

第一関門の制限時間まで1時間40分ほど。この時点で、事前に考えていた前半を抑えめにして走るという計画はもろくも崩れた。靴ひもの再点検や軽い動的ストレッチによるウォームアップなどもできなかった。

走ってすぐに、前で大声でランナーを励ましている人がいる。握手をしたり、ハイタッチをしたり。こっちはAndroidでRunkeeperをスタートさせようとしているところだったので、面倒だし無視しようかと思ったのだが、よく見ると有森裕子さんだった。前回2回でも彼女にエネルギーをもらったのだが、この人は凄い。本当にマラソンに命をかけている。一度でも大会で彼女を見たことがある人はわかるだろうが、この人に背中を押されたり、ハイタッチをされたりすると、どんなに疲れていても生き返る。有森さんと分かった時点で、急いで右手を自由にして、がっちりと握手をしてもらった。おそらく、多くのランナーがトラブルに巻き込まれてスタートが遅れたことを知っていて、それでも彼女ができることとして、このように励ましているのだろうと思った。


途中で強制的に棄権させられてはかなわないので、前半を5:10/km前後のペースで走った。サブ4をやっと切れるくらいの実力しかない私としては、ハーフマラソン並のハイペースだ。無謀とはわかっても、ほかに選択肢はない。

ヘトヘトになりながらも20km地点に到着したら、「制限時間 11:20」というのが修正されて、11:50となっている。いっきに脱力した。それならそうで、途中の給水所(エイドステーション)などでアナウンスすることもできたろう。

中間地点を過ぎたところから、噂の急坂が始まった。事前に情報は仕入れていたものの、予想以上の傾斜だった。80m程度と予想していたのだが、後からRunkeeperで見てみると、約100mの坂だった(26、52、11というのが標高差)。


この坂でペースを落としてしまってからは、すっかりやる気が無くなってしまった。前半飛ばしたつけも回ってきているし、一緒に走っている人たちは自分よりもペースが遅い人なので、もうすでに歩き出している。途中からは足も痛くなってきた。

途中で、「世界一美しいマラソンコース」という宣伝が響く。確かに、景色は綺麗。富士山も紅葉も。だけれども…

結局、後半はかなりの部分を歩き遠しで、どうにかしてゴールした。結果として、今までで最悪の4時間25分ほど。完走(完歩と言うべきか)した後も、普通に歩けたので、まだまだ余力はあっただろう。実際、翌日も翌々日も筋肉痛はひどくない。もっと追い込めたはずなのだが、やはりサブ4を切れないというのが早い段階でわかってしまうと、ここまでモチベーションが下がってしまうものなんだなと思った。周りが自分と同じレベルの人でないのも頑張りきれなかった一因だろう。トラブルに巻き込まれたとは言え、自分の精神力の弱さを思い知った。

運営に関しては、ほかにもいくつか問題点があるように感じた。

  • 給水所(エイドステーション)でのサプリメントやスポーツドリンク(ザバス)が十分でないように思われた。私が通ったころにはすでに水しか置いていないところがあった
  • 交通規制を解除するのが早すぎるエリアがあったように思われる。河口湖大橋などもそうだったと記憶するが、歩道を走らされるところがいくつかあり、歩行者の人とぶつかりそうになった
  • ゴールした後の導線がわかりにくい。ランナーズチップを外すように言われるが、ゴール後すぐのところでそう言われても、すぐには外せない。完走賞(メダル)をもらった後にどこに行けば良いのかわからない(どこにも行かなくて良かったらしい)
  • ゴール後に、昨年までは、ドリンクやけんちん汁のようなものが無料で提供されていたが、今回はバナナと小さい紙パックのドリンクだけ
  • 着替え場所も制限されているし、温泉サービスもない(あったのかな?)

走った後のことで、あり得ないほどひどいと思ったのは、河口湖駅から各駐車場までのシャトルバスへの案内だ。長距離を走ったランナーに寒空の下、1時間以上も待たせるというのはどうだろう。預けられる(実際には私は預けられなかったのだが)荷物の量が制限されているので、あまり上に羽織るものを持っていない人も多かったろう。近くにいた、若い女性のランナーなどは寒さのあまりずっと震えていた。雨など降ったらどうなっていたんだろう。

なんでもかんでも昨年までと比べるのは良くないかもしれないが、昨年利用した富士急ハイランドまでのシャトルバスは15分も待たなかったのではないだろうか。

こう言うと申し訳ないが、昨年からの変更分がすべて失敗に終わったように思う。運営に関わった人たちは最後まで努力されていたのだとは思うが、今回のことをきちんと振り返り、次回に活かして欲しいと思う。

考えただけでも、いくつもの疑問が浮かぶ。

主催者側で今回のことを予期できた人は本当に誰もいなかったのだろうか。いたとしたら、何故それを事前にきちんと話し合い、対応を考えられなかったのだろうか。交通シミュレーションくらいはしなかったのか。

当日の朝に異常に気づいた時点で、なにかもっとできることはなかったのだろうか。河口湖ICに向かう前にいた人に、ほかの出口に向かうように促すような方法はなかったのだろうか。ウェブやTwitterなどで情報を流すことはできなかったのだろうか(公式Twitterアカウントは無い模様だが)。公式サイトでは電話が繋がりにくかったことを謝っているが、電話以外にも手段はあったはずだし、有用な情報ならば、それは自然に伝播したはずだ。

なによりも、なぜ、参加者の2割以上がまだ会場にたどり着いていないという状況にもかかわらず、スタート時間を遅らせないという判断をしてしまったのかが疑問だ。ランナーズチップでスタート地点を通過した人の人数を把握して、初めて正確な人数が分かったというのはあるだろうが、高速の上の大渋滞やランバス(主催者推薦の公式バス)でさえ遅れているという情報から事態の深刻さはわかったはずだ。スタートを遅らせるということは、関係各所との相談などがあり簡単ではないことは想像できるが、結局、スタートを変えなくても、遅れて走りだした人が続出しているのだから、どちらが良かったかは明らかだろう(終わった後ならなんとでも言えると言われればそれまでだが)。

綺麗な富士山を見て、完走したにもかかわらず、もやもや気分のまま高速に乗ると、そこはまた渋滞だった。




<参照>
Runkeeperでの記録

公式サイトに掲載された検証報告

2012年11月24日土曜日

マラソン本番準備 〜富士山マラソン前日〜

今年の1月に米国出張から帰国した翌日にPerfumeのライブ、その次の日にマラソン(館山若潮マラソン)に出場するという無謀なこと(G+の投稿)をして、完敗かつしばらく足を引き摺るという惨めな思いをしたこともあって以来、マラソン数日前からの備えはしっかりと行うようにしている。記録だけでなく、42.195kmを走り切るという普通で考えたら、大変過酷な運動を行うのであるから、下手すると命にも関わる。

今年は昨年に比べると、練習で走りこみが足りない。昨年の10月には250kmほどの距離を1ヶ月で走っていたのだが、今年の同時期にはやっと100kmを超すほどだ。11月に入ってから少しは時間をとれるようになっているが、それでも距離はあまり走っていない。距離だけではないにしろ、練習不足は否めない。

それでも明日はやってくる。明日は富士山マラソン。

昨年までは河口湖マラソンだった。河口湖の周りを2週ちょっと走る大会で、晴れていれば富士山の絶景が望めることでも有名な大会だ。一昨年にはここで河口湖一周の27kmを走り、昨年はフルマラソンデビューを飾った、私にとっても想い出の大会だ。今年からは、河口湖とあわせて隣の西湖を廻る富士山マラソンに変わった。

ペース配分


この富士山マラソンだが、しばらく前にコースを確認して愕然とした。河口湖から西湖へ向かう道が80mはあろうかとう急坂なのだ。ちょうど中間地点を過ぎた辺りだろう。ここで心臓破りの坂とは。終わった。ち~ん。



後半にその分、下りがあるのが救いではあるが、30km後半での下りは必ずしも楽なわけではない。終わった。ち~ん。

冗談はさておき、難しいコースだが、ペース配分をこれにあわせて考えなければいけない。

幸いなことに、ネットで検索すると、この河口湖から西湖までの道の写真や動画などを見ることができる。StreetViewでも感触はつかめた。さらに、富士山マラソンに備えて試走した人のブログなども読むことができる。良い時代になったものだ。ただ、結果としてわかったのは、「大変だけど、頑張るしかない」ということだけだったりする。まぁ、そうだろうな。

考えた結果、ペース配分としては前半を出来るだけ抑え、坂でペースを落とさないようにし、全体を通してイーブンで走るという戦略でいくこととした。考えたわりには、極めて当たり前の結論だ。

サプリメントによるエネルギー補給


富士山マラソンのサイトにはコース上に給水所(エイドステーション)の場所と支給されるものが掲載されている。昨年もこの情報はあったのだろうか。良く覚えていないが、これは大変助かる。今年の長野マラソンのときもこの情報に加えて、持参するサプリメントなどを摂る予定の場所を印刷し、それに基づいて摂取した(G+の投稿)。ちなみに、結果はネットだが、見事目標としていたサブ4を達成することができた(G+の投稿)。

ここまでサプリメントに拘るのは、「非常識マラソンメソッド」の影響だ。詳しくは、以前に投稿した書評に譲るが、常識にとらわれない著者(岩本氏)の方法論の中でも、「マラソンは食べるスポーツだ」というのは説得力がある。フルマラソンを3時間を切るようなランナーならともかく、一般ランナーの場合、スタートしてからゴールするまでにエネルギー切れを起こさないように注意しないといけなく、そのためには走りながらも適宜適切なエネルギー補給をしなければいけないと氏は説く。

非常識マラソンメソッドの2冊目となる「非常識マラソンマネジメント レース直前24時間で30分速くなる!」では、具体的に商品名まであげてサプリメントを紹介している。もちろん同等の成分を持つほかの商品でも良いのだろうが、探すのが面倒くさいので、私は同じ商品を購入している。今回は、それらをこの本のお勧め通りのタイミングで摂取することとした。



BCAA


アミノダイレクトはBCAA摂取のためのサプリメントとして。BCAAは(体内で生成できない)必須アミノ酸である「バリン」、「ロイシン」、「イソロイシン」の総称。これを前日夜、当日朝、そしてレース中に摂取する。



糖質補給


ショッツは糖質補給のためのサプリメント。これはレース中に4回摂取する。後半にはカフェインが入っているものを摂ることで、脳を覚醒させる。



Lグルタミン酸


アミノピュアはLグルタミン酸を摂取するためのサプリメントだ。前日の夜とレース中に摂取する。




経口補水液


これ以外に水分も重要な要素だ。体内を脱水状態にさせないためにも、カーボローディング(マラソン前日などに行う炭水化物の補充)よりも、むしろウォーターローディングが必要だと言う。ただ、水はそのままでは体内に補充できる量に限りがあり、さらには取得することで排出も早まる、つまりトイレに行く回数が多くなるというリスクもある。

そこで勧められているのが経口補水液だ。前日の夕飯以降には、経口補水液を飲むと良いと勧められている。岩本氏は大塚製薬のオーエスワンの粉末を勧める。私は前回、粉末が入手しにくかったこともあって、ゼリー状のものを持参した。

今回は時間に余裕があったので、大塚製薬のサイトから粉末を購入した。前日の午後からは摂る水分はこれにする。岩本氏は粉末を小分けにしてレース最中の水分補給時にも摂取することを勧めているが、そこまでの手間はかけられそうにないし、レース中のサプリメントをこれ以上増やすと混乱しそうなので、今回はそこまではやらない。前回の長野マラソンのときもレース中の水分補給は特に工夫しなかったが、特に問題なかったと思うので、大丈夫だろう。

レース中の音楽


レース中には音楽で気分を盛り上げようと考えている。今までも音楽を聴きながら走っていたが、今回はもう少しこだわってみたい。何をこだわるかというと、BPM(Beat Per Minute)だ。走るペースに合った音楽を選んでみたい。

Amazonを見ていたら、ランナー用の音楽CDというものがいくつかあったので、試聴して良さげだった「Keep Running~Challenge-走快感発信基地 Music-」を購入した。何度かこれを聴きながら走ってみた。悪くはないのだが、必ずしも気分が盛り上がるものでもない。ちなみに、最初に説明を読まずに聴いたときは、なんかペースが遅すぎと思ったが、最初の5曲まではウォーミングアップ用だった。

Keep Running~Challenge-走快感発信基地 Music-
インストゥルメンタル オムニバス
B001E1TLH2

そこで、このCDの曲と自分の好きな曲を組み合わせてプレイリストを作り、それを聴くこととした。曲長を調べて、ちょうど苦しい坂のときには自分が励まされるような曲が流れるように考えている。ペースが守れなかったら、まったく意味が無くなってしまうので、ペースを乱さないように走る動機にもなるだろう。

で、テンポの良い曲を探していたら、何故かこのCDをリッピングしていた。あれ…。

Z女戦争
ももいろクローバーZ
B007VTJAHM

まぁ、彼女たちは確かに元気だ。私も負けないように、がんばろう。

2012年11月12日月曜日

旅の指さし会話帳

PA282366

少し前にフランス出張があった。事前に英語が使えない可能性があることを聞いていたのだが、フランス語はほとんど喋れない。大学の時に第二外国語としてフランス語を取っていたにもかかわらずだ。

旅の指差し会話帳という本があり、これが海外旅行者に評判が良いというので買って持っていった。

旅の指さし会話帳 miniフランス[フランス語] (旅の指さし会話帳mini)旅の指さし会話帳 miniフランス[フランス語] (旅の指さし会話帳mini)
大峡 晶子

旅の指さし会話帳〈17〉フランス―ここ以外のどこかへ! (ここ以外のどこかへ!―ヨーロッパ) 初めてのフランス旅行会話 (NHK CDブック) 旅の指さし会話帳 miniイタリア [イタリア語] (旅の指さし会話帳mini) 旅の指さし会話帳mini英語 旅の指さし会話帳 miniスペイン [スペイン語] (旅の指さし会話帳mini)

by G-Tools

だが、結論から言うと、まったく使えなかった。

指差し会話帳は、会話が必要になったときに、ページを開いて、そこにある日本語訳か絵を元に伝えたい内容のフランス語を指さして、相手にもその回答となるフランス語を指さしてもらって、意思疎通を図るというコンセプトである(詳しくは「旅の指差し会話帳の使い方」)。

しかし、多くの会話はそんな悠長なことをやっている余裕はない。また、本に書かれているかどうかやどこに書かれているかはあらかじめ理解しておかなければいけないが、そんなにじっくりと読むような本でもない。

なので、フランス滞在中は英語と本当にカタコトのフランス語、それに気合と根性で意思疎通は図った。

では、この指差し会話帳がまったく使えないかというとそんなこともない。たとえば、この指差し会話帳の英語編を必要だと当初は思っていなかったが、普段使わないような英語をとっさに知りたい場合、たとえば、病気になった場合などには重宝しそうだと思うようになった。つまり、これはむしろある程度話せる言語を補佐するためのガイドとしては役に立つのかもしれない。

なんでも楽をしようと思ったらダメだということか。

Norah Jones武道館ライブ


先週の木曜日にNorah Jonesの武道館ライブに行ってきた。

Norah Jonesのライブは2010年以来の2回目。前回は赤坂Blitzでのワンナイトショー。今回は武道館という大きな小屋。予想はしていたけれど、席があまり良くなくて、本当に小指の先ほどの大きさでしか、Norahを見れないような席。一緒に行った黒こんぶさんはオペラグラスを持ってきていた。私はいつも会場に入ってから、持って来るべきだったと公開する。持っているオペラグラスが役だった試しが無い。

開演前の館内放送で第一部とか云々言っている。オープニングアクトがあるらしい。良くわからなかったのだが、あとから調べると、Norah Jonesが参加しているThe Little WilliesのギターのJim Campilongoのバンドだったらしい。カントリー色が強いものの、ロックやジャズでもあり、すごい旨い。数曲だけだったが、特にギタープレイに驚いた。

Norah Jonesの第二部は最新アルバム「Little Broken Hearts」からが中心。それに初期の作品を散りばめてという感じ。

Norah Jonesの声がなんと言っても素晴らしい。これは音楽会の宝と言っても良いのではないか。たどたどしい喋りとカタコトの日本語。これもまた良い。可愛い。

アンコールはアンプラグドな感じでとても良かった。

本当は彼女はやっぱり小さな小屋のほうが合うんだろうなと思った。

参照:黒こんぶさんによるブログ
参照:セトリ(セットリスト)

順序が逆だったかもしれないが、しばらく前にやっていたNHK SongsにNorah Jonesが出ていた回を見た。大ヒットしたDon't know whyはデモテープの演奏がそのままCDになったものだったとかを今さら知った。父親が有名なシタール奏者だったことも。

初期の作品ももう一度聴き直してみよう。

ー*ー*ー*ー*ー*ー

そういえば、ここしばらく行ったライブのことを書いていない。備忘録代わりにでも書いておかなきゃ。と言っても、Perfumeばかりなんだけれど。

2012年11月8日木曜日

「うつ」を克服する最善の方法

生田 哲
4062723425

「抗うつ薬 SSRI に頼らず生きる」というサブタイトルが気になって購入した本。

SSRIとは選択的セロトニン再取り込み阻害剤の略だ。と言っても、なんのことかわからないだろう。

うつ病の原因はまだ確かになっていないが、現時点でもっとも有力視されているのが、脳内のセロトニンが不足していることによってうつ病を発症するという「セロトニン仮説」だ(正確には、「モノアミン仮説」と言い、セロトニンに加えて、ノルアドレナリンとドーパミンを合わせた3つの神経伝達物質であるモノアミンが不足していることでうつ病が発症するという仮説だ)。

参照 : モノアミン仮説-うつ病の発症メカニズム | utsu.jp うつ病と不安の病気の情報サイト

脳内のシナプスから放出されたセロトニンは受容体(レセプターもしくはトランスポーター)と呼ばれる神経細胞に取り込まれるが、いくつかは放出したシナプスに再取り込みされる。この再取り込みが多くなると、神経伝達がうまくいかずにうつ症状になる。

SSRIはこの再取り込みを阻害し、セロトニンの多くが受容体に取り込まれるようにする薬品である(上の参照で示したページを見ると良い)。

「仮説」と呼ばれることからわかるように、本当の仕組みは良くわかっていないのだが、SSRIは良く効くとされている。

本書はこのSSRIが覚せい剤や麻薬と同じように脳内を興奮させるものであり、副作用が恐ろしい薬であると警告するものである。多くのデータによりそれを明らかにしている(ただし、ソースが全部示されているわけではない)。その上で、うつ病は生活習慣や食品(サプリメントを含む)により克服可能であると言う。

Amazonのカスタマーレビューを読んでもらうとわかるが、本書に対する賛否は分かれる。

多くの人がSSRIの危険性は感じており、副作用や依存性についても不安を感じている。しかし、本書の言うように、薬抜きで治癒を期待することは難しい。可能な人も多くいるだろうが、不可能な人も多い。また、途方も無い時間が必要で、そこまで余裕が無い人も多い。

さらに、本書ではプラシーボ効果と決めつけてしまっているが、実際に効果がある人も多くいる(だからこそ、危険性が一部で言われながらも使い続けられているのだろう)。

SSRIは麻薬と言い切ってしまっているわりに、同じような効果(セロトニンの増量)をもたらす5-HTPというサプリメントを勧めていたり(SSRIの場合のセロトニンが再利用されるスピードが問題であると言っている)、セントジョーンズワートを自分自身がうつ症状のときに使ったりしている。

セントジョーンズワートとはハーブの一種であるが、うつ病に効果があると言われているものである。
セント・ジョーンズ・ワートが機能する機構は正確には不明であるが、従来の選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) 系の抗うつ薬と同様にセロトニンの再吸収を阻害することが関係すると信じられている。

(セント・ジョーンズ・ワート - Wikipedia より)
SSRIの危険性を警告するという意味では良書であると思うが、ではどうすれば良いかという部分において現実的な解を示せておらず、下手をすると患者の不安を煽るだけのものになってしまっている。

下に引用する、まえがきの最後の部分などは、ここまで警告しておいて無責任ではないかとさえ思った。
本書で紹介した事柄は、あなたのかかりつけの医師の処方や他の専門家の指導を肩代わりするものでも、撤回させるものでもない。どのような病気の診断や治療も医師の監督下においてなされるべきである。

著者と出版社は、本書で紹介した治療例、あるいは提案を実行したときに発生する副作用や不具合にかんして一切の責任を持たない。
残念だ。

生田 哲

関連商品