2009年7月17日金曜日

Fourplay at Jazz Alley in Seattle

ストライクス・トワイス

中高と私と同じ学校に通っていたK君は私のギターの先生だった。学校のすぐ近くの鶴巻町に家があるという環境が彼にとって幸せだったのか不幸だったのかわからないが、私との交友が始まるとすぐに、彼の家は私ともう1名の悪友の溜まり場となった。

そんな彼が良く弾いていたのが、Larry CarltonのRoom 335やStrikes Twice。私もすぐに真似をして弾き始めた。当然、まともには弾けない。それでも、彼からヒントをもらい、どうにかStrikes Twiceのイントロの速弾きが弾けるようになったのだが、優に半年くらいは練習しただろうか。もう30年近く前の話だ。

Larry Carltonはその後もアルバムなどで聴く機会はあったが、実は生での演奏はまだ一度も見ていなかった。ブルーノート東京などに来ていたのは知っていたのだが、タイミングが悪く、いつも悔しい思いをしていた。

が、今日でそんな悔しい思いも終わりだ。彼の生演奏をFourplayとして見ることができたからだ。場所はシアトルにあるJazz Alley。ちょうど出張でシアトルに来ていたので、昔こちらに長期間滞在したときに良く行ったジャズクラブであるJazz Alleyには誰が出ているのだろうと調べてみたら、なんとFourplayだったのだ。これも運命だろう。ぎりぎりまで行けるかどうかわからなかったので、午後遅くに店に電話で確認すると、まだ席はあるとのこと。電話でそのままチケットを購入し、普段には考えられないほどの集中力を発揮して仕事を終わらせ、最初のセットである7:30pmの回に飛び込んだ。

実は、ここで予想外の出来事があった。駐車場から店に向かうときに、交差点で信号待ちをしていると、隣にギターを持った男性が。Larry Carltonに似ているなぁと思ったが、声をかけて違ったら恥ずかしいので、声はかけずに、代わりに歩調をゆっくりにして、後ろからついて行った。男性は店に、しかも顔パスで中に入っていく。やっぱりLarry Carltonだった。声をかけなかったことが少し悔やまれるが、手の届く距離で同じ空気を吸えただけでも本望だ。それにしても、本番の30分前に会場入りするなんて、余裕というかなんというか。

Jazz Alleyも久しぶり。おそらく15年ぶりくらいだろう。最初は店内の様子などすっかり忘れていて、こんな店だっけと思っていたのだが、しばらくすると徐々に思い出してきた。

肝心の演奏だが、いや、素晴らしいの一言。この人たち、いったい何歳だっけと思わせるほどの元気ぶり。Bob Jamesが一番見た目は老けているが、それでもお茶目なアドリブなどで全然年齢を感じさせない。Nathan Eastはボーカル(スキャット)でも活躍。この人、こんなに歌うまかったっけ(と思ったら、Wikipediaでもボーカルがうまいと書いてある)。Harvey Masonは私の席からはほとんど見えなかったのだけれど、音から聴く限りはすごい元気。で、Larry Carltonの多彩な演奏は昔と変わらず。Strikes Twiceみたいな派手な速弾きは無いし、Sleepwalkのように艶のある音色をじっくりと聴かせるのでもない(古いアルバムばかりしか例えに出せないのは、私の記憶力の問題です orz)が、肩の力を抜いた感じで、本当に楽しんで演奏している。

エナジー


いやー、良いものを見せて/聴かせてもらった。シアトルってやっぱりいいなぁ。

以下、写真。写真撮影OKだった。

ちゃんとTakuya Oikawaって言ったのに、Pakuya OikawaにされたAdmission Ticket。


おしゃれなテーブル。


端っこの席だけど、Harvey Mason以外はどうにか見える。


Larryの熱演。




正面からだとこんな感じ。


アンコールの後は観客総立ちで送り出す。
送信者 FourPlay at Jazz Alley in Seattle (July 16, 2009)