読売新聞のコラムか何かで紹介されていたので読んでみた。おそらくこれは児童小説(子供向け)。だけど侮っちゃいけない。結構、大人でも楽しめるし、刺激を受ける。私だけかもしれないが。
小学校5年生のハルが自分の父親に誘拐される話なのだが、この父親が生活能力ゼロで、段取りも悪い。ただ、何故か憎めない。私は他人からどう思われているかはわからないが、生活能力ゼロで段取りが悪い。自分勝手で人を巻き込むところも同じ。つまり他人に思えなかったりした。
これを読んで以降、自分的にはかなり「誘拐」ブームなのだが、本当にやったら犯罪者になるので、やらない。
でも、これ本当に児童小説か。テンポ良く、わかりやすい文体ではあるが、オチがしっかりあるわけでもない。むしろいろいろと考えさせられる。こういう本が小学校とかで読まれているというのを聞くと、うれしくなる。
キッドナップ・ツアー (新潮文庫)