2008年6月24日火曜日

男の隠れ家を持ってみた

裁判長!ここは懲役4年でどうすかの著者の北尾トロ氏がある雑誌の企画で男の隠れ家を都内某所に持ってみた。そこでの出来事をリアルタイムに雑誌で連載するというものだったようだが、残念ながらドラマチックな展開は起きない。

正直、企画倒れ。北尾氏の所為ではないだろうが、ルポとして面白くない。

ただ、北尾氏の隠れ家を持ってみようという気持ちは理解できる。氏も若いころに父親を亡くしており、その父親の死亡年齢と自分の現在の年齢を重ね合わせることで自分の今の位置を理解し、残りの人生の生き方を考えてみたくなったようだ。世で言うところの自分探しかもしれない。「自分探し」という言葉は苦笑を持って語られるほど滑稽なものとなっているし、私もできるならば使いたくない。ただ、妙に同調してしまう。

男の隠れ家を持ってみた (新潮文庫 き 28-3)
男の隠れ家を持ってみた (新潮文庫 き 28-3)