2016年8月23日火曜日

【書籍レビュー】アダルトVRで、世界のセックスが変わる!

仮想現実(VR)が盛り上がっているが、正直、ゲームくらいしか用途が思いつかない。本格的なデバイスが高価なことを考えると、すぐの普及は難しいのではないかと思っている。

パソコンもゲームもビデオテープも普及にはアダルトコンテンツが一役買っていたことを考えると、アダルトもゲーム以上にVRのキラーコンテンツになるだろうと考えているのだが、同じことは当然多くの人が考えている。

今年6月に日本初のVRとアダルトの体験イベント「アキバVRフェスタ」が開催されたのだが、あまりの注目で開催後すぐに中止になってしまったらしい。

「アダルトVRフェスタ」、注目されすぎで開催中止、壮絶な混雑で列整理追いつかず…… - AKIBA PC Hotline!

そのイベントの主催者が書いたのが「アダルトVRで、世界のセックスが変わる!」だ。



Kindle Unlimitedに入っていたので読んだのだが、これは凄い。表紙やタイトルがひと目を憚られるのは覚悟していたが、内容もかなり凄い(アダルトという意味で)。通勤電車で読んでいるときでも、周りの人にショルダーハッキング(肩越しに中身を読まれていないか)されていないか気になるほど。ここまで真面目にエロを語るのは初めて見た(私が不勉強?なだけだと思うが)。

書籍の中でも書かれているが、VRコンテンツの制作にはコストがかかる。また、通常のコンテンツと異なるシナリオが必要だ。以前レーザーディスクの登場時にも、ユーザーの選択によりシナリオが変わっていくコンテンツがあったが、結局普及しなかった。VRとともにリアルな体験を得られるデバイス、そしてコンテンツのシナリオの3点が揃って初めて普及に至るだろう。

筆者も言っているように、VRでアダルトコンテンツが楽しめるようになったら、それはもう疑似体験ではなく、新たなリアル体験だ(言葉は慎むが、書籍の中ではもっとダイレクトな表現でそれを語っている)。それを入手したとき、人類は新たな進化を遂げるのかもしれない(かなり大げさ)。

参考: 【インタビュー】ついにベールを脱ぐDMMのVR、男の夢を叶えるコンテンツは現れるのか?

個人的には、ARやMRとの組み合わせも興味ある。

2016年2月26日金曜日

チェリー

千歳烏山駅を降りたところで、蹲(うずくま)っている若い女性を見つけた。声をかけてみるが、歩けそうにない。一緒にいる友人と相談し、取り敢えず病院に連れて行くことにした。

その夜、我々は車で軽井沢に行く予定だった。女性のことは友人に任せ、先に他のメンバーが待ついつもの喫茶店に向かった。

遅いなと思った頃、友人が戻ってきた。女性は妊娠していた。無事出産したそうだ。
もう30年も前のことになる。今なら、ただ助けただけの赤の他人に出産のことなど明かさないだろう。

その時の赤ん坊はもう30歳になるはずだ。久しぶりに千歳烏山のホームに降りたからか、急に当時のことを思い出した。

その夜、我々は予定より遅く出発した。件の友人は激しくショックを受けており、環八かどこかの大きな交差点で赤信号に気づかず、そのままつっこんだ。夜遅かったこともあり、奇跡的に事故にはならなかったが、肝を冷やした我々は強制的にドライバーを交代させた。

確か、この時の軽井沢行きは別荘に放置されていたチェリーを取りに行くためだった。当時の中古価格でも、数万円で買えるくらいボロボロのチェリー。車の中で、「このチェリー、俺たちが今聴いている聖子ちゃんのレコード代合計より安いんだぜ」と何度も笑いあった。
2016年2月24日のFacebook投稿から転載)