文藝春秋さんから送られてきた一冊。どういう基準で私に送ってきてくれたのかわからないのだが、文字中毒で特に好き嫌いのなく、読書についてはまったくの雑食である私としては素直に嬉しい。
まず、表紙にびっくり。書店にいても、最近は勝間さんの本をできるだけ見ないようにしていたので、改めて近距離で見ると、あまりの迫力にちょっと怖い。いや、かなり怖い。彼女といい、ほかにも売れっ子になって顔を表紙に入れまくっているほかの人たちといい、書籍の表紙に自分の顔を入れる人ってどういう気持なんだろう。1冊や2冊ならわからないでもないが、ここまで多くあると、出版社から押し切られただけではないんだろうなと思う。まぁ、私も自分のブログとかTwitterとかでしょっちゅう顔写真を変えたりして遊んでいるから他人のことをとやかくは言えないが。
本書の内容は彼女が管さんの国家戦略室に行った提言をわかりやすく説明したものだ。現在の景気低迷の原因であるとする彼女の説とそれを打破するための提案が書かれている。説明は基本いろいろなレポートや書籍などからのデータを元に行う。自然、引用などが多い。そのような書籍はほかにもあるのだが、どうにもなんだか気になってしまう。同じような内容を望むならば、専門書に成りきっていないし(当たり前。最初からそれを狙っていない)、大衆向けの解説書ならば、もっと優れた本がある。まぁ、これは好みの問題なので、彼女の語り口が好きならば、必ずしも悪い本ではないと思う。
ただ、「第2章 デフレ時代のサバイバル術16カ条」はいただけない。当たり前のことしか書いていないし、内容が薄い。これならば、マネー雑誌のほうがまだためになる。
- まずは収入の2割を貯める
- 蓄財は投資信託を活用する
- 住宅ローンは慎重に
- パソコンは買っても車は買うな
- 教育費は年収の10パーセントまで
- 290円弁当は本当にトクか
- 安いだけの服は買わない
- 究極の節約法はタバコ、酒をやめること
- 自分の会社の実力を知る
- 日常の仕事自体が自己研鑽につながる会社選びを
- 資格マニアになるな
- 低コストを生かした将来投資を
- どこでもよいから正社員就職する
- 結婚はリスクヘッジになる
- 結婚リテラシーの必要性
- カイゼン方式でストレス解消
私自身は以前2冊ほど彼女の著書を読み、それなりに考えさせられるものがあったのだが、なんか最近はもうお腹いっぱい。