特に高校に入ってからは音楽が生活の中心だった。
大学に入っても、ロックサークルに入ったし、社会人になってからもプロを目指して就職しなかったバンド仲間のライブに足繁く通った。
自分ではとてもその道を極めるなんてことはできなかったが、今でも制服姿の中高生がギターやベースを抱えているのを電車内で見たりすると、ふとあの時のことを思い出す。
カノジョは嘘を愛しすぎてる スタンダード・エディション [DVD]
海外出張時、飛行機では本を読んでいることが多いのだが、映画も見る。昔は洋画専門だったが、最近では邦画も積極的に見る。
この間、シドニーに行った際に見たのが、これだ。
カノジョは嘘を愛しすぎてる
全然知らなかったのだが、若い子たちの間では話題になっていたらしい。
他愛もない、女子高生が好きそうな恋愛映画なのだが、見事に私の琴線に触れた。
もともと音楽をテーマにした作品に弱い。
私の学生時代には、気分はグルービーという傑作があった。
気分はグルービー 1~最新巻 [マーケットプレイス コミックセット]
佐藤 宏之
そして、ラグタイムブルース。
ラグタイムブルース(1) (少年サンデーコミックス) 石渡治 小学館 1981-10-19 by G-Tools |
気分はグルービーについてあらすじらしきものを書こうかと思ったのだが、そうするまでもなく、いくつか存在する秀逸なサイトを紹介すれば十分だろう。
最後に紹介したサイトを見るとわかるが、コミックの中での音楽描写が妙にリアルなのだ。キーボードも実機が存在するし、ライブでのセットリストを見れば、当時人気あったバンドや楽曲を主人公たちが演奏していることがわかる。
同じことはラグタイムブルースにも言える。ニューヨーク帰りのギターリストが日本で仲間を見つけ、プロとして成功していくストーリーを描く。
映画でのカノ嘘(と略して呼ばれる)では、バンドが育っていく様は描かれていないが、コミック版ではミスチルのコピーしかしていなかったクリプレ(主人公が在籍していたバンド:Crude Play)がオリジナルを演奏するようになるまでもサイドストーリーで語られる。
カノジョは嘘を愛しすぎてる コミック 1-13巻セット (フラワーコミックス〔チーズ!〕) 青木琴美 小学館 2013-11-26 by G-Tools |
今の高校生たちもこのようなコミックや映画に自分たちの音楽活動を重ねあわせたりするのだろうか。
映画に関しては、使われる楽曲が良い。後から調べてみたところ、亀田誠治さんの作編曲・プロデュースだった。極めて質の高いポップス。これだけでも見る価値がある。
そして、オーディションで選ばれたという主人公の女子高生小枝理子役の大原櫻子。この子がとても良い演技をしている。可愛らしいし、声も良い。
ストーリーにあるように、誰もがプロデュースしたくなるような魅力を秘めている。映画の役柄そのままに、MUSH&Co.(マッシュ・アンド・コー。映画の中の主人公のバンド)としてデビューも果たしている。
頑張ったっていいんじゃない
大原櫻子(from MUSH&Co.)
年柄もなく、映画を気に入ったので、コミックまで読んでしまっている(少女コミックとかそういうのは昔から気にしない)。
それだけでなく、年に1〜2回しか引っ張りだすことのなかったギターを、ここ1ヶ月ほど何度も爪弾いてしまっている。
こんなことを書くと、1ヶ月に1度ほどはバンド再結成をしようぜと叫んでいる奴にさらに催促されることになるのかもしれないが。
まぁ、それも良いのかもしれない。音楽はそれほどにステキなのだから。