少し前にフランス出張があった。事前に英語が使えない可能性があることを聞いていたのだが、フランス語はほとんど喋れない。大学の時に第二外国語としてフランス語を取っていたにもかかわらずだ。
旅の指差し会話帳という本があり、これが海外旅行者に評判が良いというので買って持っていった。
旅の指さし会話帳 miniフランス[フランス語] (旅の指さし会話帳mini) 大峡 晶子 by G-Tools |
だが、結論から言うと、まったく使えなかった。
指差し会話帳は、会話が必要になったときに、ページを開いて、そこにある日本語訳か絵を元に伝えたい内容のフランス語を指さして、相手にもその回答となるフランス語を指さしてもらって、意思疎通を図るというコンセプトである(詳しくは「旅の指差し会話帳の使い方」)。
しかし、多くの会話はそんな悠長なことをやっている余裕はない。また、本に書かれているかどうかやどこに書かれているかはあらかじめ理解しておかなければいけないが、そんなにじっくりと読むような本でもない。
なので、フランス滞在中は英語と本当にカタコトのフランス語、それに気合と根性で意思疎通は図った。
では、この指差し会話帳がまったく使えないかというとそんなこともない。たとえば、この指差し会話帳の英語編を必要だと当初は思っていなかったが、普段使わないような英語をとっさに知りたい場合、たとえば、病気になった場合などには重宝しそうだと思うようになった。つまり、これはむしろある程度話せる言語を補佐するためのガイドとしては役に立つのかもしれない。
なんでも楽をしようと思ったらダメだということか。